桜の季節、またふたりで
「えっ、じゃあ、これからどうなるんですか?」


「まだはっきりとは言えないが、みんなには迷惑かけないようにするから大丈夫だ」


竣くんは、見たことないような険しい顔をしていた。


何かあったのは間違いない。


私に、何かできることはあるのかな。


とりあえず今日は、斉藤さんと大学祭へ行きたいことを話すのはやめよう。


そのまま図書館へ向かって机に向かったものの、ちっともはかどらなかった。


図書館を早めに引き上げて、竣くんに電話してみた。


呼び出し音は鳴るけど、竣くんは出なかった。




翌朝起きて携帯を見たら、


『昨日、電話に出られなくてごめんな。


仕事がたてこんでて、しばらくは会えそうにないんだ。


本当にごめん』


竣くんからメールが届いてた。


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