桜の季節、またふたりで
最寄り駅に着くまでずっと、大学の話を聞いていた。
斉藤さんは教育学部だけど、サークルを通じて他学部との交流も多いから、文学部のこともよく知っているらしい。
「美春ちゃんの今の実力なら、きっと合格できるよ。
待ってるからな」
「はい、がんばります」
まだ早いから送らなくていいですって断ったのに、斉藤さんは送ってくれた。
しゃべりながら家の近くまで来たとき、見覚えのある車が視界に入ってきた。
あれは、間違いなく、竣くんの車だ。
どうしよう。
斉藤さんと歩いていたら、誤解しないわけない。
でも、もうUターンできない。
その時、運転席のドアが開いて、竣くんが降りてきた。
「美春、どっか行ってたの?」
「竣くん、あのね・・・」
斉藤さんは教育学部だけど、サークルを通じて他学部との交流も多いから、文学部のこともよく知っているらしい。
「美春ちゃんの今の実力なら、きっと合格できるよ。
待ってるからな」
「はい、がんばります」
まだ早いから送らなくていいですって断ったのに、斉藤さんは送ってくれた。
しゃべりながら家の近くまで来たとき、見覚えのある車が視界に入ってきた。
あれは、間違いなく、竣くんの車だ。
どうしよう。
斉藤さんと歩いていたら、誤解しないわけない。
でも、もうUターンできない。
その時、運転席のドアが開いて、竣くんが降りてきた。
「美春、どっか行ってたの?」
「竣くん、あのね・・・」