桜の季節、またふたりで
センター試験が終わり、斉藤さんと一緒に自己採点したら、得意分野がたまたま出たせいか点数が良かった。


「美春ちゃんすごいな、この点数なら第一志望のうちの大学に出願できるよ」


「斉藤さんのご指導のおかげです。


ありがとうございます」


「早く大学で美春ちゃんに会いたいよ」


「そうですね」


「もう少しだから、がんばれ」


「はい」


この結果を一番に知らせたいのは、竣くんなのにな。


まわりから見たら、つきあってると勘違いされるくらい、斉藤さんと一緒にいる。


でも、斉藤さんは片想いしている相手がいるし、そもそも斉藤さんを男性として意識したことないし。


竣くん、もう少しで受験終わるよ。


もし合格したら、喜んでくれる?


竣くんがいるから、がんばれるんだよ。


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