桜の季節、またふたりで
デザートが運ばれてきて、


「このシャーベットおいしい!」


って、私がニヤニヤしてた時。


竣くんが改まった声で、


「美春」


って名前を呼んだ。


私も思わず、


「はい」


って、敬語で返事してしまった。



「俺と、結婚してください」



・・・予想もしてなくて、心臓がバクバク音をたてた。


私が、結婚?


そもそも、結婚って、二人の同意があればしていいんだっけ?


結婚したら、どうすればいいの?


頭の中がハテナマークで埋めつくされた頃、


「やっぱ、急すぎた?」


竣くんは、私がオロオロしてるのがわかったのか、心配そうに聞いてきた。


「ち、違うの、竣くんがイヤとかじゃなくて、結婚のことを真剣に考えたことなくて、それで、えっと・・・」


「今すぐ返事くれなんて言わないから、俺が美春と結婚したいって思ってることを覚えといて」


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