桜の季節、またふたりで
プロポーズの返事をした日、いつ入籍しようか?とふたりで相談した。


会社への報告もあるし、少し期間をあけようか、とベタだけど7月7日の七夕に籍を入れることにした。


お互い勤務先に報告したら、竣くんは祝福されたらしいけど、私は入社したてっていうのもあって、かなり驚かれた。


啓太くんと美海ちゃんでさえ、


「マジで?


すげーな、おめでとう」


「啓太の言う通りになったね、おめでとう」


と、目を丸くしていたっけ。


そして、夏休みに竣くんが私の部屋に引っ越して、同居を始めた。


部屋は同じくらいの広さだったし、駅からの距離とか周囲の環境とかはあまり変わらないんだけど、住み始めたばかりってことと、駐車場代が安かったから私の部屋に決めた。


でも、籍を入れてから挙式まで、順風満帆ってわけじゃなかった。


< 219 / 231 >

この作品をシェア

pagetop