桜の季節、またふたりで
FMが流れる中、おしゃべりといっても話題を提供するのは五十嵐さんばっかりだったけど、渋滞にもひっかからず目的地に到着した。
「ありがとうございました、お疲れさまでした」
「少し降りて歩くか」
海沿いの駐車場に停めて、砂浜におりた。
スニーカーでも歩きづらいほど、砂が深い。
「だいじょうぶか」
五十嵐さんは急に、私の右手を握った。
「えっ?」
動揺した私は反射的に手を抜いてしまい、その勢いのまま足がもつれて後ろへ倒れかけた。
やばい、倒れる・・・と思ったら、五十嵐さんに正面から抱きかかえられた。
しばらく、気まずい沈黙が続いた。
「ごめん」
五十嵐さんは、そっと手をはなした。
「いえ、こちらこそすみません」
気まずい、気まずすぎる。
「ありがとうございました、お疲れさまでした」
「少し降りて歩くか」
海沿いの駐車場に停めて、砂浜におりた。
スニーカーでも歩きづらいほど、砂が深い。
「だいじょうぶか」
五十嵐さんは急に、私の右手を握った。
「えっ?」
動揺した私は反射的に手を抜いてしまい、その勢いのまま足がもつれて後ろへ倒れかけた。
やばい、倒れる・・・と思ったら、五十嵐さんに正面から抱きかかえられた。
しばらく、気まずい沈黙が続いた。
「ごめん」
五十嵐さんは、そっと手をはなした。
「いえ、こちらこそすみません」
気まずい、気まずすぎる。