桜の季節、またふたりで
昨日、まどかに言われたこともひっかかっていた。
「美春、斉藤さんに勉強に教えてもらってること、五十嵐さんに言ってないでしょ。
図書館で教わってるんだし、そのうちバレるんじゃない?」
夏以降も、だいたい週1ペースで斉藤さんに教えてもらっていた。
誤解されるようなことは何もないけど、大学受験したいっていう自分の希望を話さないといけないのが恥ずかしかった。
金銭的な問題が解決したわけじゃないし、母にも話していないし、うっすら斉藤さんに話しただけだ。
「美春、疲れてんじゃない?」
ツリーの飾りつけも終わって、ふたりでコーヒーを飲みながら座っていた時に、竣くんは私の顔をのぞきこみながら聞いてきた。
「そんなことないよ、なんで?」
「なんかさ、顔が暗いんだよな。
俺には何でも話せよ」
「美春、斉藤さんに勉強に教えてもらってること、五十嵐さんに言ってないでしょ。
図書館で教わってるんだし、そのうちバレるんじゃない?」
夏以降も、だいたい週1ペースで斉藤さんに教えてもらっていた。
誤解されるようなことは何もないけど、大学受験したいっていう自分の希望を話さないといけないのが恥ずかしかった。
金銭的な問題が解決したわけじゃないし、母にも話していないし、うっすら斉藤さんに話しただけだ。
「美春、疲れてんじゃない?」
ツリーの飾りつけも終わって、ふたりでコーヒーを飲みながら座っていた時に、竣くんは私の顔をのぞきこみながら聞いてきた。
「そんなことないよ、なんで?」
「なんかさ、顔が暗いんだよな。
俺には何でも話せよ」