桜の季節、またふたりで
ケーキまで完食して、後片づけもふたりでして、次はどうするんだろう。


することがなくなって、さっきまでおしゃべりしてたのに、ふたりとも黙ってしまった。


今って、プレゼントを渡すタイミング?


それとも・・・


迷いが顔に出ていたのか、竣くんに見透かされて、


「俺、美春にプレゼントあるから」


ちょっと待ってて、と寝室に入っていった。


私も、用意していたプレゼントを取り出して、背中側に隠した。


「じゃーさ、『せーの』で出すぞ」


「『せーの』が好きだね」


「いいだろ別に。


いくぞ、せーの!」


ふたりで同時に差し出したプレゼントは、同じくらいの大きさの箱だった。


「開けるぞ」


ふたりで同時に開けたら、それぞれの箱からキーホルダーが出てきた。


「同じだね」


「俺、自分が欲しかったっていうのもあるけど、美春がいつも持つ物にしたかったんだよな。


ありがとう」


「私も、すごく嬉しい。


大切にするね」


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