桜の季節、またふたりで
「美春、勉強つらくないか?」


「うーん、正直不安もあるけど、頑張るしかないよね」


「気晴らしなら、いつでもつきあうからな」


「うん、ありがと」


「じゃ、仕事戻るな。


気をつけて帰れよ」


「うん、図書館で勉強して、家に着いたら連絡するね」



高3になってから、コンビニのバイトは週末だけにした。


月曜以外の平日は、図書館で勉強。


斉藤さんには、週3日くらい勉強をみてもらってた。


竣くんとゆっくりできるのは、月曜の夜だけ。


一緒に夕飯を作って食べて、普段会えない分を取り戻すようにイチャイチャした。


たくさんしゃべって、キスして、抱きあって、ひとつになった。


竣くんはいつだって、優しかった。


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