ライ【完】
「…これは謝らないから。」

唇を離した後、ライはそう言って

私の側から離れた。

頭が追い付かない。

今、私――

ライとキスした――?

「えぇぇぇぇ!?!?!?」

急いで唇を押さえると

そんな私を見て大笑いしたライ。

「やっぱり志穂はこうじゃなきゃ。」

「こうじゃって……ライ!!」

「ん?もう一回する?」

そう飄々と言うライに

顔が真っ赤になる私。

「もーライ!からかわないで!」

私が怒るとライは楽しそうに笑った。

そんな彼を見て安心する。

私もライが笑ったのが嬉しくて笑った。
< 45 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop