ライ【完】
ふわふわする。

コンパが終わって自分の酔いの酷さを悟った

私は二次会を断り、帰宅することにした。

『志穂ちゃんらいじょうぶ??俺が送ろうか?』

と蒼先輩が声をかけてくれたが、

先輩も呂律が回らないくらい酔っていて、

目がトロンとして顔も赤くなっているため

とても恐ろしくてはい、お願いします。とは

言えなかった。

『志穂、大丈夫?蒼先輩は心配だから私が送ろうか?』

鈴もそう言ってくれたが、

鈴に送ってもらったら

今度は鈴が終電に間に合わなくなってしまう。

私は鈴や蒼先輩の提案を丁寧に断り、

1人で帰宅することにした。

ふわふわ、ふわふわ

頭がボーッとして

足元がふらついて

自分が本当に歩いているのか分からない。

―――死んじゃったら

こんな感じにふわふわするのかな。

酔っ払いの頭でそんな事を考えながら

歩いた。

家に帰るには

商店街を突っ切るのが一番早い。

だから―――

私は商店街前の横断歩道を渡って

その時に―――

トラックと衝突したのだった。



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