イケメン小説家は世を忍ぶ
しびれを切らした俺がこの場を離れようとすると、ユアンが俺の肩に手を置いて止めた。

「いえ、それは私がやります」

ユアンは俺の目を真っ直ぐ見てそう言うと、スマホを操作して米軍の関係者と電話で話す。

すぐに話がついて、ユアンは通話を終わらせると俺に向かって言った。

「殿下、すぐに準備出来る機体があるそうです。今すぐ外へ」

ユアンの後に続いて走って外に出ると、目の前に最新鋭の高速ヘリが止まっていた。

操縦席には米軍の兵士が乗っていていつでも発進出来る状態。

その他にもふたり武装している兵士が乗っていた。

俺がヘリに乗り込むと、ユアンやキースも乗り込もうとして、俺は止めた。

「ユアンとキースはここで待機しろ。ユアン、一時間して俺が戻らなければキースを連れてセピオンに向かえ」
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