イケメン小説家は世を忍ぶ
すぐ近くにあったカフェに入ってコーヒーを買うと、窓際の席に座って小説を読み始める。

文芸専門の出版社に勤めててなんだけど、小説よりも漫画が好きな私。

最近ちゃんとした本を読んだ記憶と言えば卒論のための研究図書くらい。

最後まで読めるか不安だったが、その心配は杞憂だった。

読んですぐに引き付けられて、はまってしまい時間を忘れた。

作品の内容も恋愛もので面白く、文章も音の響きが良くて自然に頭に入ってくる。

今読んでいるのは、研究にしか興味がない堅物准教授が、キャバクラのバイトをしている教え子に恋をする話で、准教授の不器用さがなんというかこちらのツボで読んでてキュンとなった。

決して難しい文章ではないけど、桜井先生の小説は読みやすくて記憶に残る。

読書好きではない私がこれだけ引き込まれるのだから、やはり先生はすごい人なんだと思った。だから、多くの人に読まれているのだろう。
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