イケメン小説家は世を忍ぶ
アーロン将軍の攻撃をかわしながら、ケントは叫ぶ。

「さあ、こっちです」

ユアンが私の手を引くが、ケントが気になって足を止める。

その時、マックスがケントにライフルを向けているのが見えた。

ケントはアーロン将軍に気を取られていて全く気づいていない。

マックスが引き金を引くのが目に映った。

「ケント、危ない!」

私は慌てて叫ぶと、ユアンの手を振り払い、飛び込むようにケントの前に立つ。

その結果がどうなるかなんて考えなかった。

パンという銃声が聞こえると同時に、何か強い衝撃に身体が撃たれ、「結衣!」と叫ぶケントの声が遠くで聞こえた。

身体が吹き飛んだ時、何故かスローモションのように時が流れ……。
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