イケメン小説家は世を忍ぶ
ん?ん?

「私……どのくらい寝てたんですか?」

私の感覚では十時間くらいたっぷり寝た感じなのだけど……もっと時間が経っているのだろうか?

「三日間だな。最初は熱にうなされほとんど目を開けなかったが、次の日はトイレには起きて俺やジェイクが付き添ったんだ。食事は出来なくてずっと点滴してたんだが……。今は元気そうだな」

ケントが私の頬に優しく触れる。

「……そんな酷い状態だったんですね」

「かなりな。喉渇いただろ?ほら、水」

ケントがペットボトルの蓋を開けて私に手渡す。

「ありがとうございます」

礼を言いながら思った。

ケントは私が蓋を開けられないと思って、蓋を外してくれたのかな?
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