イケメン小説家は世を忍ぶ
フッと微笑を浮かべ言葉を濁せば、キースは“あっ”って顔をして目を見開き、赤くなった。

「……そうですよね。一緒の部屋で寝れてば当然……」

気まずそうにキースは下を向く。

「お前……何ひとりで照れてるんだ?見てるこっちが恥ずかしい」

「す、すみません。僕は恋愛って経験なくって。もし、寝不足で辛ければ、もう少し休んでいても……。ユアンさんには僕から話しておきますし」

「数時間寝たし大丈夫だ。正式に俺が王位を継ぐ前に、いろいろと決めておきたいことがある」

今までセピオンでは、王族が国の要職についていたが、もうそのやり方では上手く機能しなくなっている。

今回アーロンがクーデターを起こしたのも、国王が私腹を肥やしていたのが原因だ。
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