イケメン小説家は世を忍ぶ
永遠に……。

セシリアさんとお幸せに。

心の中でそっと呟いて目を閉じる。

十五分ほど車に乗っていただろうか?

空港らしき建物が見えてきた。

駐車場には戦車が何台も停まっているし、上空にはヘリが数機飛んでいて物々しい厳戒態勢。

「……本当に飛行機飛ぶんですか?」

一般人の姿も見えず、怖くなって助手席にいる男性に聞いた。

「大丈夫です」

助手席の男性は平然とした様子で答えるが、その言葉を素直に信じることは出来なかった。

飛んでもすぐに撃ち落とされそう。

車が停車して降りるが、一般客の姿は見えないし空港の中も係員はいない。
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