イケメン小説家は世を忍ぶ
結衣が空港に向かった?

マズイ……。

もしマックス達と会ったら厄介なことになる。

あいつは……結衣に関心を持っていた。

「セシリア、結衣が空港に向かったのはいつだ?」

焦りを感じながらセシリアにさらに質問する。

だが、彼女はうつ向いたまま答えない。

「セシリア、大事なことだよ。ちゃんと話して」

キースがセシリアに怖い顔で言うと、彼女は観念したのか口を開いた。

「……十五分程前よ。でも……私の護衛が一緒だし……そう簡単には死な……‼︎」

「セシリア!そんな言葉を口にするな!お前は、自分が何をやったかわかっているのか!」

普段穏やかなキースが怒鳴って、セシリアの言葉を遮った。

「キース、もういい。セシリアを責めても仕方がない」
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