イケメン小説家は世を忍ぶ
キースをたしなめると、こいつは「ですが……」と言って申し訳なさそうな顔をした。

「セシリアも反省してる。セシリア、教えてくれてありがとな」

少し屈んでセシリアの頭を撫でる。

自分が悪いと思ったから、彼女は罪の意識を感じて震えていたのだろう。

「キース、セシリアのことを頼む。ユアン、ジェイク、空港に行くぞ」

キースに声をかけると、ユアンとジェイクの方を振り返った。

二人が頷くと、車を用意させて空港に向かう。

ユアンが運転席でジェイクが助手席、俺は運転席の後ろに座った。

車の中で助手席にいるジェイクからボディーアーマーと銃を渡され身につける。

結衣、どうか無事でいてくれ。
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