あい。みつけた
昇降口の前で友兄と別れて、ふぅっとため息をつく。
開けた下駄箱の中には、案の定、無惨にも泥だらけになり、その役目を果たせなくなった上履きがあった。
……また、か。
もう何度目だろう。
悲しくない訳ではないけれど、でも一々落ち込んでいられないほど頻繁で、ある意味慣れっこになってしまったのかもしれない。
「別に悪いことしてないんだけどな…」
泥だらけの上履きを持ち上げながら呟く。
仕方ない、か。
一層のこと、友兄が『兄妹』です!と宣言してくれたらこんなことなくなるんだろうけど、友兄はそれを望んでいない。
だから、このまま。
私が我慢すればそれでいいなら、我慢する。
どこまで耐えられるかなんて、自信ないけど。
開けた下駄箱の中には、案の定、無惨にも泥だらけになり、その役目を果たせなくなった上履きがあった。
……また、か。
もう何度目だろう。
悲しくない訳ではないけれど、でも一々落ち込んでいられないほど頻繁で、ある意味慣れっこになってしまったのかもしれない。
「別に悪いことしてないんだけどな…」
泥だらけの上履きを持ち上げながら呟く。
仕方ない、か。
一層のこと、友兄が『兄妹』です!と宣言してくれたらこんなことなくなるんだろうけど、友兄はそれを望んでいない。
だから、このまま。
私が我慢すればそれでいいなら、我慢する。
どこまで耐えられるかなんて、自信ないけど。