運命の恋… なんてない!
「はー。どっかに私を好きな人がおっこってこないかな…っいて!」
ボール拾いをしながらそうぼやいていたとき、頭に重めの衝撃が走った。
この感じは…
「ケンちゃん!頭を叩くとか酷すぎません!?余計落ち込みます!」
やっぱり。正体は思った通りテニス部顧問。
精神年齢が幼くなんとなく名前からあだ名をつけ、ケンちゃんと呼んでいる。
自分は若いと思ってるかもしれないけど私から見れば30代手前のただのおっさん先生だ。
「そんな有り得ないこと言ってないで練習に励めよ?」