俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
あっという間に期末テストが終わった。
「くそ。まじか……くぅ~~~~~」
「お前すげーじゃん。全然そうは見えないけど意外と頭いいよな」
順位は壁に張り出されるわけではなく、個人宛の通知用紙のみ。
俺の結果は、学年11位。
「うるせー。これじゃダメなんだよ。誰だよ10位のヤツは!」
教室で思わずそう叫ぶと、
「あ、俺かも」と、仲の良いヤツが手を挙げた。
「なー結果の紙交換してくれよぉ。買収させてくれよぉ」
すかさず俺はそいつにすがったが。
「無理。俺トップ10入ったら親にPS4買ってもらう約束してるから。あ、もしかしてお前が代わりに買ってくれんの? うぇーい!」
「買えねーよ! ちっ……どいつもこいつも」
親父に怒られたくないために必死で頑張った俺は、
ゲームを買ってもらいたいがために必死で勉強したヤツに、負けた。