俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
「あらぁ。お義母さんのぬか漬けはやっぱり美味しいわねぇ」
「裕子さんの料理も美味くなったなぁ。この煮物、そのへんの食堂のよりも味がいい」
「そんなことないわよ~お義母さんったらもう。ウフフ」
現実逃避のため、俺も一緒にウフフッと笑いたくなった。
そんな会話をしている、母・祖母コンビをよそに、
俺の前では神がお怒りになろうとしていた。
「だから、期末の順位出たんだろ? 何位だったんだ?」
どうせ嘘をついてもいつかバレる。その時の方が恐ろしい。
仕方なく、俺は親父に順位通知の紙を手渡した。
ごくり、と母と祖母の喉が鳴る。