俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
親父ははしを置き、はぁとため息をついた。
「お前はこの結果をどう思ってるんだ?」
「ダメだと思ってます」
「じゃあどうするんだ?」
「次はもっと頑張り……」
「具体的なプランを言えっていってるんだ!」
ガチャン、と食卓の物すべてが、一瞬だけ宙に浮かび、落ちた。
それを合図に、母と祖母は目を見合わせた後、食に集中する。
おい、助けてくれよ柳井家ババァチーム!
「……苦手科目の国語を中心にテスト勉強して、得意の数学はもっと上げます」
「その得意の数学も前回より下がってるだろ」
「だから、その、今回は新しい単元があまり相性良くなくて」
「言い訳はやめろ。聞き苦しい、飯がまずくなる」
俺だってお前の説教のせいで飯がまずいわ!
このクソ親父、仕事のストレスを俺にぶつけてお前がメシウマしてるんじゃねーの?
……とは絶対に言えず、ひたすら俺は雷を受け続けた。