俺に彼女ができないのはお前のせいだ!
良ちゃんは高校生になってから、
更に背が伸びて、パーマもかけて、顔も大人っぽくなってきて、かなり格好よくなった。
バイトをしてからちょっとは愛想も良くなった。
あたし以外の女の子には、口調も優しいのかな。
さっきの子とは普通に喋っていたみたいだし。
1階から、裕子さん作のシチューの匂いが流れてきている。
ウザいかもしれないけど、知りたかった。
「ねー今日一緒にいた女の子って、誰? もしかして彼女?」
「ちげーよ。駿介の友達」
「へぇ、結構かわいかったよね」
「だから?」
「や、特には……」
あたしは良ちゃんの彼女でもなんでもない。
これ以上、つっこんで聞くことはできなかった。