今夜、愛してると囁いて。
二話
体温、上昇中
ぼやける天井に手を伸ばせば、指先の痺れを感じてあたしは一瞬、呼吸を止めた。
喉が焼け付くように痛い。頭が締め付けられるように痛い。身体が――重い。
「……あー、やらかした」
季節の変わり目。
気を付けていたのに、朝と夜の寒暖差にやられてしまったみたいだ。
なんとかベッドから降りて身体を引きずり、机の引き出しを開けて体温計を取り出す。
それを脇に挟んで、テレビをつける。
天気予報では今日は雨だった。
しばらくしてピピ、と電子音が鳴り響いて体温計を見ると表示されていたのは38.1の数字。