Destiny ─ 運命 ─
次の日の面接を終えた後、お母さんとお姉ちゃんと
お疲れ様ということで食事へでかけた。
午後からは、友達と遊ぼうとも考えたけれど
とりあえずは家でゆっくりすることにした。
今まで出来なかったお昼寝をたくさんしてたら起きた時には夜になっていた。
LINEを見ても特に変化はない。
いつも通り話す人たちと、受験が終わったから携帯を買ったという人たちからのLINE。
携帯から目をそらすと、部屋の汚さが目立った。
そばにあった教科書を、トントンと揃えて机の上に置いた。
携帯を閉じようとLINEを見た。
どうしてかな?
直接あったわけでもないし
ただ文字がそこにあるだけ
どんな表情をしてるとか、そんなのさえわからないのに。
それなのに、
LINEがきただけで胸がキューって締め付けられた。
「面接お疲れ!どうだった?」
翔からのLINE。
叫びたくなるほど嬉しくて、どうしようもなかった。
けど、それと同時に不安も押し寄せてきた。
─ 花になんて言おう ─
「終わったね!✨お疲れ様!」
「キラキラついてるね!笑 やっとって感じだわ~!」
何気ない会話でさえ胸が高鳴る。
やっぱり、どんなに頑張っても無理。
好きって気持ちは止められない。
「花?翔からLINEきたよ。でも、すぐ会話切るから安心して?」
なんて嘘をついた。