Destiny ─ 運命 ─


今日は塾で道内の模擬テストのようなものが行われた。


今だに翔とのLINEは開始出来ずにいた。


友達と昼食を食べていた時。


ふと思ったこと。


(翔の塾は今このテスト受けてるのかな?)


今考えれば、そんなくだらないことどうでも良かったなって思うけれど


その時の私には大切な君への道筋で、わずかな光のような気がしてた。


翔にさっそく連絡。


「翔って、〇〇テスト受けてる?塾の。」


待ってましたと言わんばかりの速さで既読がついた。


…いや、それは言い過ぎかもしれないけど、それくらい返信が早かった。


「えっ?!何それないよ!」


前と変わらない翔のLINEの返しに私は自然と笑顔がこぼれた。


好きな人とLINEしてる。


会ってるわけじゃないのに。


つながってる気がして。


とても嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。

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