誰よりも遠い貴方…
ハル「これでいい?」
シオ「ありがとうございます…。」
ハル「どうした?かしこまって。(笑)」
シオ「…え?だって…」
ハル「…(笑)
だいぶ飲んでたもんね?」
シオ「…はい。誕生日だけで浮かれすぎですよね。」
ハル「いくつになったの?」
シオ「23です。」
ハル「俺の9個下か」
…そっか。マスターとコウジ君と同い年か。
シオ「あ!戻らなくて大丈夫ですか?」
ハル「戻るよ。シオチャンは?」
シオ「うーん…もう飲めないし…眠たいから…」
ハル「………じゃ俺の車で寝てる?この店の従業員用の駐車場に停めてるんだけどね。」
ハルサンはポケットから出した鍵を私の目の前で揺らしてた。
シオ「え!?」
ハル「あ!変な意味じゃないよ!」
焦ってるハルサン。
そんなハルサンが可愛くて笑ってしまった。
ハル「ごめん、ごめん!!」
シオ「じゃー…車で寝てていいですか?」
ハル「うん。」
何故だろう…
いつもはこんな誘いに乗らない…
乗るわけがない…
なのに、この時の私はもう少しハルサンと繋がっていられる場所に居たいと思った…
でも、一緒に寝るわけじゃないしいいよね?
ハル「じゃ俺は店に戻るね?」
シオ「はい。あ!マスターにはグロッキーで寝てるって伝えといてもらえます?」
ハル「そうだね。アイツ店の女の子の事いつも心配してるしね。」
シオ「はい。すみません…。」
ハル「何時になるか分からないけど…待ってて!!」