ウソカノ
「えっと…部活は何入ってる?」

遠慮がちにヘラっと笑って聞く比嘉さん。

「帰宅。ていうか。あたしといてもつまんないでしょ?他のグループ行きなよ。」

正直、人と関わるのはーーーーうんざりだ。

どうせ。

しょうもない。

「私は……麻子ちゃんと一緒がいいさ〜。それじゃ…ダメかね?迷惑…?」

此の期に及んでも…言うの?

こんなにも冷たくされて、無言がほとんどなのに。

…バカみたい。

「…あたしは、人と関わりたくないの。悪いけど。」

ーーズキ

ちょっぴり胸が痛む。

「…どうして?何があったかは私は知らないさ…でもさ〜拒絶してたら… 何も起こらんさ。人は悪い人ばかりじゃないよ。あったかい人だっているさ。私はそちら側の人間になりたいさ…。麻子ちゃんの力になってみたいさ!…嫌だったら…無視してくれていいからさ。」

そう言うとタッと立ち去る比嘉さん。

そこでポツリと残されたあたし。

「何よ。あの…偽善者…。」

そうつぶやくことしかできなかったけど。

なぜかあたしはその言葉のぬくもりを忘れられなかった。










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