夢みるHappy marriage
その日はエステに行けなかったかわりに、サホンのボディスクラブをすることに。1番好きなラベンダーの香りだ。
それを少し手に取り腕に伸ばして行く。
良い匂い、癒されるー。
しかしなかなか、すっきりと気分は晴れてくれないもの。はぁー、と重苦しいため息をつく。
……これから、どうしようか。
結局、あいつに巻き込まれていくしかないのかな。
だけどなんでわざわざ私を指名したの?
仕事のしやすさってそんなに大事?
しかもあんな風に強引に人のスケジュール変更してまでさ。
そして、あの副社長が言うにはうちの案件ショボいらしいじゃん。それなのになんで引き受けたのか。
……もう、訳わからん。
せっかくの良い匂いなのに、肌もスベスベなのに頭の中はこんがらがるばかり。
まさか、私のことちょっと気になってるとか……?
一瞬、そんな世迷言が過ってドキっとするけど、いやいや、私もそこまで馬鹿じゃない。
元カレのこともあったし、あの散々なお見合いだ。
金目当ての女なんて辟易するって言われた位だから、それはない。
いくら考えても答えが出る訳でもなく、もう諦めてボディマッサージに専念することに。
とりあえず、明日も奴は来るんだ。
……はー、憂鬱だ。