葉擦村
よく見ると、そこにはこの地方の総合病院の薬の袋が散乱していた。

それと、大量の注射針も。

使用済みで中身が空なのがある中に、未使用の物も少なからずある。

これらから判断すると、奥の布団には病人が寝ていて、注射が間に合わずに死んでしまった。

で、敷布団の黒いシミは、死んだ人の体液の影響なのか?

と、考えると薄暗い杉木立の中が急に不気味に感じ、後は早くこの場を離れる事しか頭になかった。









どことなく、この集落付近の闇を感じさせられた。










< 12 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop