葉擦村
ぐるっと回れば元の道に出られるだろうと考えたからだが、区画整理がされた訳でもない田舎道は、そうはいかないものだ。

走っているうちに、どこをどう走ったかも既に定かではなく、周囲は真っ暗で道は細い。

しかし、ここは地域住民の生活道、きっと先には集落があると踏んで、先に進み続けた。

読み通り、小さな集落に行き着いた。

何軒か先には明かりのついた家が見える。

帰り道が聞ければそれでいい。

遅い時間で恐縮ではあったが、形振りを構ってもいられない。

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