離婚、しませんか?
震える小鳥を弄ぶのは夫という名の黒王子、いや魔王でした
「ねえ、みちる」
呼ばれた瞬間、びくり、と跳ねる肩を可笑しそうに見下ろすその顔は、うっとりしているような、抑え切れない愉悦を堪えるような。
どっからどう見ても見覚えのある、捕食者の、アレだ。
「……っ、は、はい?」
目を逸らしたら負けだ。
逸らしたら。
逸らし……。
逸ら……。
「お、ねがいっ、来ないで……っ……ひゃああっ!?」
仰向けのままベッドの上を高速ずり這いでバックしかけた途端、華麗なるダイブ&キャッチで一気に私の腰を跨いで膝立ちになった夫は、呆然と固まる私の両手首を頭の上で纏めるとネクタイという名の鎖でクルクルと縛りつけた。
ーーーその間およそ五秒。
呼ばれた瞬間、びくり、と跳ねる肩を可笑しそうに見下ろすその顔は、うっとりしているような、抑え切れない愉悦を堪えるような。
どっからどう見ても見覚えのある、捕食者の、アレだ。
「……っ、は、はい?」
目を逸らしたら負けだ。
逸らしたら。
逸らし……。
逸ら……。
「お、ねがいっ、来ないで……っ……ひゃああっ!?」
仰向けのままベッドの上を高速ずり這いでバックしかけた途端、華麗なるダイブ&キャッチで一気に私の腰を跨いで膝立ちになった夫は、呆然と固まる私の両手首を頭の上で纏めるとネクタイという名の鎖でクルクルと縛りつけた。
ーーーその間およそ五秒。