離婚、しませんか？

勝手に交換条件を出したのは、夫の皮を被った魔王でした

「ほら。こ、と、り……ちゃん」

するり。
するするりん。

「んっ、ふ……ぅ、やめ……っ」

神さまぁ！哀れな小鳥にどうかお慈悲をーーーっ。

昇天どころか現世に留められ絶賛☆小鳥を嬲って愉しもう！のお遊戯タイムに突入しておりますぅ……うっ、うっ、うぅ。

お気に入りのラウンドネックのモコモコルームワンピの襟元から潜り込んだ黒王子、いや魔王の長くしなやかな人差し指が、軽く爪が当たる絶妙な角度で私の鎖骨の形を確かめるように右へ左へするするするする。
撫でて撫でてなぞって撫でて柔(やわ)く引っ掻いて。

(いやあっ。そこヤメてええぇぇ……っ！)