離婚、しませんか?
「ちょっ、ちち近、い……っ!」

あまりの近さと真剣すぎるその瞳に、ドキマギしちゃうじゃないかあああっ。

過呼吸になりそうな私に構わず夫の告白は尚も続いた。

「出会ってからずっと、みちるだけが欲しかった。飄々としてマイペースで、独り言がダダ漏れで、クルクルと表情が変わる面白くて可愛いみちるが。眠りながらオレの胸にしがみついて嬉しそうに甘えるみちるを、いつだって何度でも抱きたいと思ってた」
「!!……だっ!?」

大混乱している。
夫の爆弾発言に私の脳内、もうショートしそうだ。

「みちるは?オレのこと、少しも好きじゃないのか?」

色香を放つ猫目が、二つの琥珀が、じいっと覗き込んでくる。

……あ。ショートした。
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