始まらなかった恋
ある日、木村に訊かれた。「楓のどこに惚れたの」と。
「俺みたいな奴でも声かけやすかったって言うか…まぁ、もしかしたら付き合ってもらえる可能性あるかなって思ってさ」
俺は自分が山岡と付き合っていると思っていること自体、毎日ラインを送りつけること自体が負担に思われているかもしれないと不安だった。
だから、きっと木村は山岡に俺の答えを伝えるだろうと知っていたのに、こんな意地の悪い最低な答えをしたんだ。
山岡が俺を振りやすいように…
これを聞いて山岡が俺と別れようと思うのだとしたら、それは、山岡が俺を振ることができなかっただけで付き合うことを了承してくれただけということになるのだろう。
もしも、俺に好意を持ってくれているなら、何かしらのリアクションがあると思う。
少なくとも「酷い」とか「本当の気持ちなのか」と非難や疑問を持ってくれると思うんだ。
その日の夜、毎日のように送っていたラインでの連絡をしなかった。
…山岡からも連絡はなかった。
なんのリアクションもない。
もしかしたら、木村が山岡に話していないのかもしれないと思った。
「俺みたいな奴でも声かけやすかったって言うか…まぁ、もしかしたら付き合ってもらえる可能性あるかなって思ってさ」
俺は自分が山岡と付き合っていると思っていること自体、毎日ラインを送りつけること自体が負担に思われているかもしれないと不安だった。
だから、きっと木村は山岡に俺の答えを伝えるだろうと知っていたのに、こんな意地の悪い最低な答えをしたんだ。
山岡が俺を振りやすいように…
これを聞いて山岡が俺と別れようと思うのだとしたら、それは、山岡が俺を振ることができなかっただけで付き合うことを了承してくれただけということになるのだろう。
もしも、俺に好意を持ってくれているなら、何かしらのリアクションがあると思う。
少なくとも「酷い」とか「本当の気持ちなのか」と非難や疑問を持ってくれると思うんだ。
その日の夜、毎日のように送っていたラインでの連絡をしなかった。
…山岡からも連絡はなかった。
なんのリアクションもない。
もしかしたら、木村が山岡に話していないのかもしれないと思った。