始まらなかった恋
偶然同じ委員会になった木村を経由して山岡と仲良くなれて…俺は勘違いしてしまった。
俺の顔を見る時の山岡の表情は、俺のことを憎からず思ってくれているのではないか。
好きとまでは思っていなくても、他の男子より俺に好意を持ってくれているはずだと。
「好きだ、付き合ってくれ」なんて直球で告白したら、戸惑ったとしても俺のことを思って山岡はきっと断れない。 それは俺にとっても嬉しいことではない。 山岡を困らせたいわけではないから…
バレンタインに山岡からチョコを貰えなかった。
だけど期待する気持ちは消えない。
だから、軽く
「彼氏居ないんだったらさ、俺と付き合ってみる?」
と言った。
山岡は凄く驚いた表情のまま頷いてくれた。
頷いてくれたことも嬉しかったし、目を大きく開いた山岡の表情が可愛くて、俺は自分の顔が赤くなるのを感じていた。
俺にとって山岡は初めての彼女。
山岡にとっても俺は初めての彼氏だと聞いて嬉しかった。
二人きりとはなかなかいかず、いつも誰かと一緒だった。
それは俺達が付き合いだしたことで、大人の経験という意味で俺に先を越されたくないという男友達特有の嫌がらせというか僻みというか…そんな感じもあるのだと思う。
放っておいてくれても、俺がそんなにうまく物事を運べる訳がないのに。
俺の顔を見る時の山岡の表情は、俺のことを憎からず思ってくれているのではないか。
好きとまでは思っていなくても、他の男子より俺に好意を持ってくれているはずだと。
「好きだ、付き合ってくれ」なんて直球で告白したら、戸惑ったとしても俺のことを思って山岡はきっと断れない。 それは俺にとっても嬉しいことではない。 山岡を困らせたいわけではないから…
バレンタインに山岡からチョコを貰えなかった。
だけど期待する気持ちは消えない。
だから、軽く
「彼氏居ないんだったらさ、俺と付き合ってみる?」
と言った。
山岡は凄く驚いた表情のまま頷いてくれた。
頷いてくれたことも嬉しかったし、目を大きく開いた山岡の表情が可愛くて、俺は自分の顔が赤くなるのを感じていた。
俺にとって山岡は初めての彼女。
山岡にとっても俺は初めての彼氏だと聞いて嬉しかった。
二人きりとはなかなかいかず、いつも誰かと一緒だった。
それは俺達が付き合いだしたことで、大人の経験という意味で俺に先を越されたくないという男友達特有の嫌がらせというか僻みというか…そんな感じもあるのだと思う。
放っておいてくれても、俺がそんなにうまく物事を運べる訳がないのに。