*Only Princess*




こんなこと自分で思うのもなんだと思うけど、白鷹との関係は良好だと思う。


幹部のみんなはもちろん、下っ端くんたちも大歓迎してくれて、明るく優しく接してくれている。


上下関係なんてないんじゃないかっていうくらい仲が良いみんなだから、あたしもすぐ打ち解けることができた。


何度も白鷹の倉庫に行って遊んだり、ケガした下っ端くんたちの手当てをしたり。


結構充実した生活を送っている。



みんなと回れるの、楽しみだなぁー。


文化祭の計画を脳内で立てながら、イスに座って美紗と話していた。



「菜生は、白鷹のみんなと回るの?」


「うん! でも美紗とも回るよ! あ、そーだ。一緒に回る? 美紗だったらみんな絶対大歓迎だよ!」


「あ、ううん。私は遠慮しておく……」


「そう?」



あたしの誘いを困ったように断った美紗。


遠慮なんかしなくていいのに。


そう思ったけど、なんか違う気がした。


勘違いかもしれないけど、最近の美紗は元気がない。


厳密に言えば、あたしが白鷹に入ったあの日以降から。


空元気っていうか……

たまに無理して笑ってるときがある。


最初は美紗が話してくれるまで待ってようと思ったけど、一向にその様子はない。



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