*Only Princess*
あたしの脳内はパニック状態。
え?え?
なんでこの人たちがてったの名前を呼ぶの?
てゆーかなんで知ってるの? 知り合い?
4人の威圧感を感じる。
あたし、暴走族に囲まれてる!
もうそれだけで……うん、逃げ出したくなる。
気づけばてったの後ろに隠れ、少しだけ睨みつけていた。
「……お前ら」
「てった、何してんの? 早く帰ろー」
白鷹の誰かが言う。
んんん? 早く帰ろー?
ますますわからん。
「今、校舎案内してもらってたんだよ」
「ふぅーん」
「もう友達できたの? 早いね」
「友達っつーか、幼なじみ」
あたしに視線が集まり、少しばかりビビる。
しかもしかも、おそらく白鷹の総長であろう人と目が合って……
うわ、体が震え上がっちゃう。