*Only Princess*
決着のとき
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:*
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:*
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:*
「────今までずっと朝生の傍を離れなかったし、ずっと朝生に従ってきた。それは朝生のためとか言いながらも、自分のためだったのかも。依存しちゃってるんだよ、きっと……」
話し終えた美紗は、重いため息をついた。
そんなことがあったのか、美紗と蛇王の総長……朝生との間には。
あたし、なんにも知らなかったんだなぁーって、改めて思い知らされた。
知り合ったのは中学で、あたしと出会ったあとの話も出てきたのに、何も知らなかった。
そんな幼なじみの存在がいたことも、暴走族と関わっていたことも。
「……辛い思いしてきたんだね。気づかなくて、ごめん」
「そんな、違う! 菜生が謝ることなんて1つもないの!」
バッと勢いよく起き上がり、あたしの顔を見た美紗。
「親友なのに、話せなかった。菜生、暴走族嫌いって言ってたし……それに」
「それに?」
「……怖かったから。蛇王のスパイだなんて知ったら、きっと菜生は私から離れていくって、そう思ったから……っ」
。.
:*
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「────今までずっと朝生の傍を離れなかったし、ずっと朝生に従ってきた。それは朝生のためとか言いながらも、自分のためだったのかも。依存しちゃってるんだよ、きっと……」
話し終えた美紗は、重いため息をついた。
そんなことがあったのか、美紗と蛇王の総長……朝生との間には。
あたし、なんにも知らなかったんだなぁーって、改めて思い知らされた。
知り合ったのは中学で、あたしと出会ったあとの話も出てきたのに、何も知らなかった。
そんな幼なじみの存在がいたことも、暴走族と関わっていたことも。
「……辛い思いしてきたんだね。気づかなくて、ごめん」
「そんな、違う! 菜生が謝ることなんて1つもないの!」
バッと勢いよく起き上がり、あたしの顔を見た美紗。
「親友なのに、話せなかった。菜生、暴走族嫌いって言ってたし……それに」
「それに?」
「……怖かったから。蛇王のスパイだなんて知ったら、きっと菜生は私から離れていくって、そう思ったから……っ」