*Only Princess*




「そーいえば琉依。あの話、本当なんですか?」


「うん、本当だよ」



航平が尋ね、それに琉依が頷いた。



「なーに? あの話って」



首をかしげたあたしに、琉依が答えてくれた。



「有名な温泉地の近くに俺の父さんが経営してるホテルがあるんだけど……みんなでそこに、プチ旅行に行かないかなって話」


「え! 行きたい!!」



いつの間にそんな楽しそうな計画立ててたの!


ていうか、琉依のお父さんが経営してるホテル!?


なんかすごい!

ホテル王ってことなのかな?


「俺らも行きたいっす!」という下っ端の声を聞いて、琉依は笑って頷いた。



「じゃあ、その話は決定」


「いえーい!!」



みんなとプチ旅行だなんて、楽しみすぎる。


今からワクワクが止まらないよ。



< 212 / 422 >

この作品をシェア

pagetop