*Only Princess*
ペンギンの行進はまだだから、テキトーに回ることにした。
「ねえ、どう? チクチクする?」
「ああ……って、見てないでお前も触れよ!」
触れ合いコーナーでウニを触ってみたり。
「あの魚、面白い顔してる!」
「菜生に似てアホ面だな」
「あはは……殴るよ?」
珍しい魚を見て回ったり。
時間の流れがとても早く感じるほど、楽しかった。
回っている途中、当たり前だけど白鷹や蛇王の下っ端くんたちと会い、からかわれたり。
「おいしそ〜食べてーえ〜」と魚を眺めているやつの頭を叩いたり。
そんなこんなで、あっという間にペンギンの行進の時間になり、あたしたちはそれが行われる場所に移動した。