*Only Princess*




「じゃあ、本文を訳してみようか。”Kyoko was born in Tokyo.” これは?」


「え? えーっと、ボーンだから……”きょうこは東京で骨になりました”?」


「あ、うん。なんでそうなった?」


「ちがうっ! 骨は”bone”! スペルが違うから! ”born”は”生まれる”っていう意味」


「そ、そうなんだ」



さっそくキレ始める司に、若干ビクビクする。


そんな怒んなくてもいいじゃんね?



「あはは……じゃあ、”Kyoko and Jun met once long ago.” これは?」


「うーん、」



”long ago”は……”長いあご”ってこと?


”met”と”once”ってなんだろう?



「……あ! わかったかも! ”きょうことジュンは1度、長いあごの人を見た”?」


「ちっがーう!!」


「えぇ!?」



どこだろう? どこが間違ってるんだろう!?


すると琉依どころか、真幸の勉強を教えていたてったと航平が。


”ぶはっ!!”と吹き出した。


……いや、おい!

なんで真幸まで爆笑しちゃってるの!?



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