*Only Princess*
何も返せないまま、流れで朱雀の倉庫に入ることになった。
入った瞬間、「お疲れっす!」と下っ端たちが言う。
礼儀とか割としっかりしてて、そういうとこ白鷹と似てるかも。
あたしたちは別室……幹部室に入った。
いくつかソファーがあって、そこに腰掛ける。
ひと息ついたとき、目の前に座ったやつが口を開いた。
「そういえば、名前言ってなかったな。あと、こいつらのことも」
言われてみればそうだ。
心の中で(予想だけど)朱雀の総長のこと、ナルシストって呼んでたもん。
その他の2人のことは、朱雀の幹部なんだろうなーとは思っていたけど、何も知らない。
……知るくらいはいいよね?
3人は自己紹介を始めた。