*Only Princess*
するとナルシスト……じゃなくて、タカトが顔をぐいっと近づけてきた。
「さっそくだが、菜生。菜生はどうして白鷹の姫なんだ? あいつらの顔がいいのは認めるが、それは俺たちも負けてないだろう? いや、むしろ勝ってる気もするんだが……」
「はい?」
……うわ。やっぱりタカトはナルシストだ!
リクとソウは何か言わないの?
2人を見てみると、タカトの言葉に納得してるかのように、うんうんと頷いている。
アンタら全員ナルシストかいっ!
なんなのよ、朱雀っていう族は!
「あのねぇ、確かにみんなはカッコイイけど、あたしは顔目的で白鷹の姫になったんじゃないから」
「じゃあ、なんでだ?」
なんでって聞かれると、どう答えていいんだろう。
傍にいたいから傍にいる。
その理由とか考えたことなかった。
「……とにかく! あたしは白鷹以外には入らないし、そもそもそんなに暴走族が得意じゃないから」
「……ふぅーん」
何か、気に入ってない様子。