*Only Princess*
「ちなみに菜生は猿役だから」
「へぇー……って、え?」
……はい!?
美紗さん、今サラッと言ったけど、衝撃発言したよね?
サラッとしすぎて、流しそうになったじゃん!
美紗の言葉をだんだん理解してきて……
驚きを隠せない。
「あああ、あたしが猿!?」
「ま、寝てたんだからしょうがないよね。自業自得ってことで♪」
ウソでしょ!?
あたし、猿役なんて嫌なんだけど!
せめて犬にして!
「……ふっ」
突然、後ろから笑い声が聞こえてきて、勢いよく振り返る。
後ろには澄ました顔のてったがいた。
うん、堪えてるよね。それに全然目を合わせないじゃん!
「今笑ったでしょ!?」
「……。なんのことだ?」
「今の間は何!?」
「……ははっ。そりゃ笑うしかないだろ。菜生が猿って……ふっ」
「ちょっと!」
あーもう!こんなことなら起きとけばよかったぁー。