*Only Princess*




「ふんっ。じゃあ、朱雀に入ってくれるんだな」


「誰もそんなことは言ってない」



あたしが朱雀に入るのは、たった1028円の価値なのか。



「今日のお金はちゃんと返すから! ていうか、もうストーカーしないでよ!」


「ストーカーじゃねぇって! 勧誘だ!」


「だから、それはもうきっぱり断ってるでしょ!」


「俺は諦めてねぇんだよ!」



2人でワーワー言い合いをしながら、スーパーを出ていく。


買い物に来たおばさんたちも、何事かとあたしたちをチラ見する。


でもあたしたちの言い合いは止まらなかった。


というか、タカトがいつまでも突っかかってくる。


しつこいなぁー。



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