*Only Princess*
「なんで着いてくるの? 着いてこないで!」
「別に菜生に着いていってるわけじゃないし。白鷹の倉庫がこっちなだけだし」
屁理屈みたいなことを言ったのは司くん。
同じ方向だからって、あたしと同じペースで歩かなければいい話じゃん!
そう思ったけど、言ったところで変わらないことがわかっているから、少し睨むだけにしておいた。
すると同じように司くんも睨んできた。
可愛い顔してるくせに、性格可愛くない子!
ふんっと顔を背けたとき、琉依くんが問いかけてきた。
「みんなのクラスは文化祭の出し物、何することになったの?」
「俺たちはお化け屋敷!」
真幸くんと司くんのクラスのB組はお化け屋敷。
「琉依たちのクラスは?」
「僕たちはメイド&執事カフェです」
琉依くんと航平くんのクラスのE組はメイド&執事カフェ。