*Only Princess*




「どうしたものかなー……?」



くしゃくしゃっと髪をかきあげた琉依。


冷静でいたように見えたけど、やっぱり心の内では動揺していたんだな。


まあ、それはここにいるみんなに当てはまることだろうけど。




「とりあえず、これからどうするのか考えましょう」


「そうだな」



5人で円になって先のことを考える。



「まず、なんで菜生があんなこと言ったのか、だよな。白鷹に入ってからあんなこと言ったことなかったのにさー」


「それはまあ……深い理由があるんだろうな。たぶん事故のことが絡んでる」


「じゃあ事故のこと調べてみますか?」


「そうだね。……あとは菜生に対しては、」


「菜生の意見を大切に、でしょ?」


「司の言う通り。でもみんな、諦めないでね」


「「もちろん」」





なあ、菜生。


こいつらって本当いいヤツらだよな。


それがわかって、あの日白鷹の姫になってくれたんだろ?



誰も責めてねーからさ、菜生が傍にいることを望んでるからさ。


だから早く戻ってこいよ。


信じてるから。







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